マルクの眼

千字一夜

消えたとて浮かぶもの

 

タイトルのそれは名作だから是非調べて読んでくれよな。

いろいろな繋がりに囚われたように依存しているうちに、遠い過去から連れ帰ってきた人は未来を生きているようだった。

爽やかで、ノリがよくて、懐いてくれて、ノンケで、とことんスポーツマンで、とてもタイプだった男の子。出会って数ヶ月で接点が消えた。その後、掲示板で彼を発見したときのショックといったら。

え、じゃああの時、手を出してよかったの??そういうことなの??どういう意味だったの??自意識過剰なの??P16デカいって言われます!笑って本当なの????

人生に於けるほとんどの出会いと別れは意味のないものであってほしい。無為な接点を増やし心を煩わすこと是非もなし。後先を考えてセックスしましょう、と言われてもセックスってそんな風に人に決められて行うことではないし、自制自主自立の権化みたいなものだ。

はい、じゃあこの人はしてよし!しちゃダメ!しつけの出来ていない犬のように倫理観モラル常識のある友人知人に声を掛けられながらセックスするの?うんしょ、うんしょ。それはそれで楽しそうだけども。

フリーセックス・フリーリレイションシップは進歩的?貞操を守ったら保守的?馬鹿くさい。我に利ありと思い込んで自分の意見を押し付ける人間こそが錆びついた保守主義者だろう?自分で好きな方を選ぶことこそが革新であり人権であり多様性社会だ。逆にフリーセックスが世間の多数派、伝統文化になったらどうする?それでも進歩的だからよし!というのか?あ?こら?なんとか言え自称リベラル。

諸行無常。何一つとして過去と同じものはない。ましてや全く同一の人間なんてありえない。自ずから差も別も出る。差や別があることと差別することは全く違う。薄っぺらに表面上のステータスを揃えて実現する平等は、言い換えれば個の否定だ。個々の違いを認め合って理解に努めることこそが平和であって愛であってジョン・レノンはそこんところをイマジンできなかったから云々、とや。

情報操作により流行が管理されるようになって退化の道を歩み始める人類。或る日、インド・イタリア・UAEアイルランドの4カ国で天啓があり、「肉体を持っていることがダサい」とするムーブメントが生まれた。3年後、人類の98%は滅び、アフリカ・南アメリカ・東南アジアの最貧国にわずかな集落が残るのみとなった。