マルクの眼

千字一夜

最近買ったもの

最近買い物をしたんで、買ったものを見てもらいたいんです。これなんですけど。

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そう。この、なんとも言われぬ、ころころっとした感じが実に愛らしいでしょう。一目惚れというやつで、あんまり衝動買いをしないタイプの私なんですが、まぁ、買ったわな。買わされた、と言ってもいい。多元宇宙のご意志です。

ご存知の通り、現在の私の経済状況からすればこんなものを買って乗ったり眺めている状況ではないんだけれど。こういうタイプの出会いを見過ごしてしまい、数年経ってから(あの時買っていれば……)と返すがえすも後悔、という経験が沢山あるので、エイヤと買った。買ってしまった。高かった。涙

買わなかった後悔は消えないが、買った後悔は買値を忘れたときに消える。はず。

ああ、どの角度から見てもストーリーがあって愛しい。周って色んな角度から眺めては、「案外無骨なのね…」とか「なんという透明感…美しい…」とか惚けたゴラムのような顔で呟いてる。デブのホビットに盗まれるのを警戒してる。その愛しいしとの横顔がこちら。

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今でこそ滅多に見ないけど、昔はこういう類が結構色々なバリエーションで作られていたと聞く。物が物なので全市民的普及というよりも店舗向けだろうけど、中規模都市の電話帳や商店便覧を見ると数軒は製作所があったりするので、作っていたのは本当だろう。しかし、見ない。現存数が極端に少ない。バリエーションも私は5種類くらいしか知らない(ネットの画像情報含め)。現在はすっかりロストテクノロジー化していて、もう作れないのだろうし。実用的じゃあないが、惜しい。

こう、手にした時の質感や馴染みって、古い物の方が良く感じる。単に年季が入っているとかノスタルジックな感傷ではなくて、布とか木とか金属の成分?組成?の違いもあるように思う。昔の方が基本的に素材は上質かもしれない。だから、仮に今の技術でこれと同じものが作れたとしても、同等の魅力を感じない自信がある。もちろん私が骨董好きなのもあるんだけど。

なかなか気軽にリュックに入れて持ち歩けないし、デブのホビット(盗人の隠語)が怖いので、見たい人は私の自宅までお越しください。お手にとってご覧ください。歓迎光臨。

最後にちょっと加工して生で見た感じに色味を近づけてみた。ゆうて自宅の蛍光灯の光なので、本当は日光の下で撮った方が盛れるんだろうな〜。撮影会とか……したい……(近所限定)。

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おわり