古い世界
高校生のとき、アジカンが大好きだった。
今はもう聴いてない。
昔からゴッチがいろいろ考えて曲を作ってたのは知ってる。
しかし最近なんか方向が違う。
批評的なスタンスやアンチテーゼとか、自分の立ち位置を決められるのが嫌だと言っていたはずなのに、今や「安倍さんは最悪の首相」と平然という。
個々の政策の問題に心を砕いて悩んでた後藤さんはどこへ行ったの?安倍首相まるごと否定して何になるの?
思えば、アジカンの歌詞には「新しい世界」「ニューワールド」「新世紀」みたいな新たな世界を期待するようなワードやコンセプトが多い。
そういう現状の打破だとかしがらみの除去って、自分がモヤモヤ暗いところを彷徨ってるような気分のときは耳触りがよい。
ただまぁ私も歳をとってしまったのか、目の前の景色を塗り替えるって言うけど、そんな簡単かねぇって思う近頃。
むしろ現状を維持する方がよい。
そしたら今度は民主党、自分のとこの党で頑張らないで、学生におんぶに抱っこするようになった。いくら自分の党に人気がないからって、虎の威を借る狐を地で行こうとする最大野党ってある?
誰が言ったのか知らないが、私は「ほぉ」と思った。そういう意見もあるんだなと。
よく安倍首相がヒトラーと比較されるけど、正直似てない。
ヒトラーは挫折を味わってから極端な思想とスピーチ力で国民を熱狂に巻き込み戦争へと突き進んだカリスマ的指導者であり独裁者。
そこを似てると言いたいんだろうけど。
逆にその外国特派員のいう奥田氏はヒトラーなのか、といえばまた違うと思う。
スタイリッシュな装いとロゴ、若者感覚の言葉やリズム感で、議論の内容に関わらない所で人気を集める。「心ある若者」「意識を持った老人」など安保に反対する者が偉いかのような選民思想と、賛成するものは悪で格下というレッテル貼り。民衆をリズムと熱狂で洗脳するスピーチ。
似てるっちゃあ似てる程度だけど。
ゲシュタポもないし。
むしろ今の日本の置かれた立場は戦前戦中の中国に似てるような。
拡大主義を続ける今の中国がかつての日本で。
シールズの青年の中から第二の毛沢東が現れたら日本は地獄。
やるなら徹底的に党派を退けて、人気にあやかろうとする悪い大人を追い払い、学生らしくやってほしい。
ゴッチみたいに思想に染まるな。